日本学校教育相談学会

The Japanese Association of School Counseling and Guidance

2005.5.1


会報 第16号 ● 巻頭言 P.1
● 第17回島根大会のご案内 P.2
● 各委員会の情報 P.3
● 学校教育相談トピック P.4
● 取材リポート P.5
● 支部活動報告 奈良県支部 P.6
● 役立つ用語シリーズ/夏季ワークショップのお知らせ P.7
● 事務局より/ホームページ/編集後記 P.8

巻頭言          担い手は一人のひとりの教師

ブロック代表全国理事 清水 勇

 小学校の校長を10年間経験しましたが、毎朝校門で登校する子どもとあいさつや握手をし、話を聞くのが日課でした。子どもの姿から、子どもの心が感じられ、学級の様子が見えました。子どもは登校してきますが、心は学級にあるのです。楽しくてわかる授業や居場所がある学級集団があり、学級担任や友達とよき人間関係があれば、笑顔で意欲的に教室に向います。                                       
 私は品川不二郎先生から学校における教育相談は学級担任が行うものであると学び、田中熊次郎先生からは子どもに寄り添った指導の大切さを学びました。教師になってからは、藤原喜悦先生から指導観察的アプローチを学び、学習指導や生徒指導において教育相談を活かす実践研究をしました。また、小泉英二先生からは豊かな人間性は教科指導や生徒指導の中で育ち、その根底にあるものは教師と子ども、あるいは子ども同士の人間関係であることを学びました。

 生徒指導全国調査(434校)によると、現在の中学生は「人間関係づくりが不得意」「耐性の欠如」「自己中心的」「自己表現苦手」であるという結果でした。学校では「生徒と教師の人間関係の確立」を基盤にし、「部活動・体験活動の充実」と共に「学習指導の充実」「教育相談の充実」が求められます。                      
 私が教師になった頃に比べると、学校には教育相談の組織があり、スクールカウンセラーが配置されました。今後も危機管理や特別支援教育等において、専門家を導入する方向に進むと思いますが、学校における教育相談は教育計画の一環であり、教育機能を担っているのです。教師一人ひとりが学級(教室)において、教育相談を活かして学習指導や生徒指導の充実を図るために専門家を活用したいものです。

 学校における教育相談は子どもが中心であり、担い手は一人ひとりの教師であることを改めて確認したいと思っています。